薔薇の名前
中世ヨーロッパの修道院で
起こった殺人事件を
荘厳な雰囲気で映像化したゴシックミステリー
「薔薇の名前」
ずっと前に録画しておいたのですが
中々進まず、やっと観終わりました。
アヴィニョン教皇庁の時代
1327年北イタリア。
フランシスコ会の修道士ウィリアムが
見習いのアドソとともに
人里離れたところに建つ
ベネディクト会の修道院を訪れる。
フランシスコ会とアヴィニョン教皇庁の
清貧論争に終止符を打つべく
その会談の調停を
目的にしていたウィリアムだったが
両代表者の到着を待たずして
次々と起こる修道院内の変死事件。
頭脳明晰な元異端査問官ウィリアムは、
修道院長の依頼を受ける形で
アドソと共に
その真相究明に乗り出す・・・
中世の閉鎖的な修道院で起こる
黙示録を示唆する
グロテスクな猟奇殺人事件は
まるで横溝正史の小説の世界のよう(笑)
そして
その存在も論争される
アリストテレスの「詩学」第二部や
清貧論争、異端審問などを
モチーフに展開する物語は
当時の混とんとした
大いなる矛盾の世界を見事に描き出し
単なるミステリーではない
映画となっています。
お気に入りのショーン・コネリーと
当時、まだあどけなさの残る見習い役の
クリスチャン・スレーターは
シャーロック・ホームズを連想させるし
物語のキーマンとも言える
この方は 「スターウォーズ」の皇帝か?
登場する修道士たちも
皆 超個性的で
それだけでも怪しすぎる修道院。
そして異端としての知識に富みながらも
無知を装う
ロン・パールマンの怪演も印象深く
彼が火あぶりになる前に
歌った声の美しさが
切なさと残酷さを一層感じさせる。
ご縁あってか、
春に訪れたドイツでは
この映画の撮影に使われた修道院に
それとは知らず行っていた(^-^;
その時は
美味しいワインジャムの販売所として
私たちには紹介されたのと
その時はこの映画をまだ観る前だったので
ワインジャムの絶品なおいしさだけが
印象に残る場所だった。
ウイリアムが弟子アドソに語る
「信仰と狂乱の違いはわずかでしかない」
も、胸に響くもので
大好きな一本となりました。
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